占い店舗(サロン)における新型コロナウイルス対応ガイドライン

はじめに

新型コロナウイルス感染症が拡大傾向にあり、本ウイルスについては、わかっていないことも多くあります。人から人への感染が確認されているものの、感染のメカニズムが完全にはわからない中、不安を抱える占い師も多いと思います。
現状で解明されている特徴は以下の通りです。

<感染の仕方>
一般的には飛沫感染、接触感染。閉鎖した空間で、近距離で多くの人と会話するなどの環境では、咳やくしゃみなどがなくても感染を拡大させるリスクがあります。
飛沫感染:感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他の方がそのウイルスを口や鼻などから吸い込んでの感染。
接触感染:感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスが付着。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻、及び目を触ると粘膜から感染。

<一般的な症状と重症化するリスク>
発熱や呼吸器症状が1週間前後続くことが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える方が多くなっています。季節性インフルエンザよりも入院期間が長くなる事例が報告されています。罹患しても軽症であったり、治癒する例も多いとされています。
一方、重症度は、致死率が極めて高い感染症ほどではないものの、季節性インフルエンザと比べて高いリスクがあります。特に、高齢者や基礎疾患をお持ちの方では重症化するリスクが高まります。
(2020年2月25日厚生労働省発表)

占い業界としても、これらの特徴を踏まえ対応をすることが必要です。
占いサービスは、あらゆる年代の人々を対象としたサービスで、占い師は長時間に渡りお客様と至近距離で会話をするほか、お客様の肌に直接触れる場合もある仕事であることを十分に認識して、徹底した衛生管理を実践し感染拡大を防ぐことが重要です。

占い店舗(サロン)のお客様ならびに占い師の生命と健康を守るために、業界共通の対応指針が必要不可欠であると考えます。
よってマリーシェル合同会社は、ここに占い店舗(サロン)の特性にそった、新型コロナウイルス感染症拡大を徹底的に防ぎつつ、お客様のプライバシーや個人情報を含む生活への影響を最小限とするための運営ガイドラインを用意いたしました。
個々の店舗(サロン)の責任のもとに判断すべき事項もありますので、本ガイドラインを参考に営業活動に臨んでいただければと思います。

本ガイドラインは 2020年3月25日現在の情報を元に作成しております。
今後、厚生労働省等からの最新情報に沿い変更することがあります。また、ウイルスの感染状況には地域差もあり、今後あきらかになる事実により必要な対応が異なるあるいは変更になる場合もあります。
このガイドラインを参考にして、具体的な対応については各地区の保健所や他の行政機関の指示に従ってください。

1.お客様への対応

対応指針1:お客様への注意喚起。
お客様への来店時の注意事項並びに、体調が思わしくない時等の来店の自粛を、ホームページ、SNS、店頭掲示、書面配布等で呼びかけ、注意の徹底が大切です。
次の症状がある方、該当する点があるお客様は来店をお控えいただく発信をしておきましょう。
・ 風邪の症状(くしゃみや咳が出る)がある方
・ 発熱がある方
・ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさがある方
・ 咳、痰、または胸部に不快感のある方
・ 過去14日以内に、政府から入国制限、入国後の観察期間を必要と発表されている国・地域等への渡航者の方、並びに当渡航者との濃厚接触がある方
・過去14日以内に、新型コロナウイルス感染者が発生した観光クルーズ船から下船、あるいはその他のクラスターとされる場所を訪れた方
・ 同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる方
・その他新型コロナウイルス感染可能性の症状がある方
・ 1週間前くらいまでにインフルエンザ・ノロウイルス等にかかっていた方

また、地域の学校で学級(学校)閉鎖などが行われた際は、幼児・学童・学生(18歳未満)の方を同伴されてのご来店はご遠慮いただきます。

こちらを参考に各店舗(サロン)の立地、設備、メニュー、最新の保健所やその他の行政機関からの通達等の諸条件を考慮し、適切な注意喚起をすること。
厚生労働省公式ページ内「新型コロナウイルス感染症について」

対応指針2:新型コロナウイルス感染症に関する国や都道府県の注意喚起が解除されるまでの期間中の変更事項についても周知すること。
スタッフのマスク装着や店舗(サロン)の営業時間の変更、あるいは特定メニューの提供中止等の告知。
特に入居する施設においては、スタッフへのマスク着用を禁止する施設もあり、施設側への了解を取ったうえで、対応することが大切です。
占い鑑定時には、お客様にウイルス感染の予防のため、マスクを着用することを断ったうえで、鑑定を開始するなどの対応が必要です。

対応指針3:感染症関連のキャンセル等には、柔軟に対応をすること。
定期やサブスクリプション契約を行っているお客様には、感染症関連の理由により来店ができない場合、キャンセル料の緩和もしくは無償化及び役務提供期間の延長などによりお客様の不利益にならないような対応を店舗(サロン)毎に事前に検討し対応すること。

対応指針4:新型コロナウイルス感染者が店舗(サロン)のお客様の中から発生した場合の情報開示について確認すること。
感染者が発生した際の他のお客様への連絡方法について事前に確認すること。予約に関しては、メールのみではなく、電話連絡先を予約時に確認しておくことで、緊急時の連絡対応がスムーズに進みます。
連絡の範囲・内容等については、保健所等の行政機関の指示に従うことをお客様に周知し理解を得る。感染した本人以外のお客様に関する情報も、保健所等の要請により行政に報告する場合があることについても、あらかじめお伝えしておきましょう。

2.店舗営業・占い営業に関する対応

対応指針5:店舗(サロン)内衛生確保・感染防止策の実施を徹底すること。

占い店舗(サロン)に於ける衛生管理は、店内を清潔に保ち、店舗(サロン)における感染の発生を防ぐことを目的としています。現状では通常以上の徹底を図る衛生管理を行うことが必要となり、店舗(サロン)内の衛生管理には換気、照明等の点検等も含みます。

特に換気設備が十分でない地下の店舗、窓の開閉などができない個室などの場合には、感染リスクが高まるため、保健所や行政機関への相談や感染拡大期間中は休業も視野に入れるなど、早めの対応を検討する必要があります。

新型コロナウイルスの感染対策としては、以下が大切です。
・店舗(サロン)内にウイルスを入れないことが重要であり、その対策を行うこと。
・店舗(サロン)における手洗い・手指消毒を徹底し、お客様が触れる箇所については、徹底した消毒を行うこと。

店舗(サロン)等での衛星管理施策
①店舗入り口および入り口までの導線
・ドアノブや手すり、呼び鈴等のボタンなど、手を触れる部分に関する消毒

②お客様等の来店者
・来店者への注意喚起を行うほか、スタッフ全員が来店者に同じ対応が取れるための周知徹底。

③鑑定席
・鑑定テーブルおよび座席の消毒清掃を徹底する
・荷物棚などの消毒清掃を徹底する
・できるだけ接近しないように椅子の配置を調整する
・鑑定後に机・椅子の消毒清掃を行う

④占い師
・鑑定時はマスク着用とし、お客様との距離を普段よりも余計に取るようにする
・感染の疑いのあるお客様を接客した場合は、上長に報告する

⑤室内
・1時間置きなど定期的に換気を行う

⑥レジ対応
・お客様の手が触れる場所の消毒清掃を徹底する
・レジ対応後に手洗いや消毒を行うようにする

店舗(サロン)等を持たない占い師がホテルのロビーおよび喫茶室等を利用するケースもありますが、不特定多数の者が利用する場での鑑定はウイルス感染リスクが高まることを十分理解したうえで、鑑定日程の変更および対面以外での占い(鑑定)提供も視野に入れたうえでの対応が必要です。

3.お客様の安全のためのスタッフの健康管理

対応指針6:お客様の生命の安全を守るために、スタッフの健康管理を徹底すること。
① スタッフ全員の健康状況の確認および体温チェックを行うこと。
・ 37.5 度以上は即出勤停止とする
・健康状況の確認や記録を行うこと
②スタッフにコロナウイルス感染の疑いがある場合には、自宅待機(14日間)とすること。
③ スタッフの家族等、同居者に感染者や感染者への接触があることが判明した場合
・ 即刻出勤停止とする。
・ 他のスタッフ、およびお客様との接触について正確な実態把握を実施する。
・保健所に連絡をし、指示をあおぐ。
※個人情報の保護に充分留意し、対応をする。
厚生労働省の「新型コロナウイルスに関する Q&A(企業の方向け)」も参考にしてください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00007.html#Q1

4.緊急時の対応について

対応指針7:お客様に関する感染情報に接した場合の対処の徹底。
① 保健所等への報告
・お客様に関わる感染情報を取得した場合、即時に保健所へ報告し、求められる情報の速やかな開示すること。
・特に感染者あるいは感染の疑われるお客様の到着時間以降に来店されたお客様をリストアップし、報告できるようにすること。
・感染防止のため関係各所に報告を行わなければいけないが、お客様のプライバシー及び個人情報の保護も重要し対応すること。
・商業施設等では、施設内の運用ガイドラインに則り、必要な部署への連絡をただちに行うこと。
② 行政や保健所の指示に従った上で、早い段階で休業の決定を行い、関係者への周知を図ること。
・休業によりサービスを受けられないお客様への対応方針を決定しておくこと。
③ 感染者利用などの判明により同時間帯に来店していたお客様への連絡を行うこと。
④お客様から自分が利用していた月日や時間の問い合わせなどが発生することが考えられるため、事前に対応手順やマニュアルを準備すること。

5.お客様への感染拡大防止期間中の対処

対応指針8:予約キャンセル等への対処。
①予約キャンセルの問い合わせにスムーズな対応ができるよう、スタッフ間で情報共有をすること。
②定期契約等のお客様に対しては、薬務提供期間の延長などの措置を検討し、告知すること。

最後に

占い店舗(サロン)は、占い講習会や占い講座などを展開する場を除き、クラスター感染の発生源となるリスクは低いものの、発生時には営業活動の停止が発生します。
万が一発生した場合でも、対応不備による事態の悪化等を回避し、積極的な感染防止対策を講じることは、お客様の不安を解消しさらなる信頼獲得にも繋がります。
占い業界として、お客様と占い師の健康を守るためにも、適切な衛生管理を励行し、安全・安心なサービス提供ができる体制を心掛けていただきますようお願い申し上げます。

<参考>

新型コロナウイルスに関する Q&A(一般の方向け)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q3

Uranow
https://app.uranow.me/

日本エステティック協会
https://ajesthe.jp/

占いニュース
https://uranai.news/